インテリアのノウハウ

『おかえりモネ』と広葉樹の活用

みなさま。
いつもアンダイのサイトにアクセス頂きありがとうございます。

本日、溜めにためた『おかえりモネ』の録画を最新のものまで拝見しました。
モネが気仙沼に行くところから登米に帰ってくるところ(23話)まで見ることができました。

いろいろ触れたいことはあるのですが、やはり何といっても23話が気になります。
『モネがあまり活用されていない広葉樹を販売する方法を考える』というものです。
『それはオレの役目!!』と言いたいところなのですが・・・
結果、広葉樹を学童机に活用しよう!というところで、23話は終わっています。

さてどこかでも書いたのですが、林野庁が中心となって日本の国産材を活用しようという動きが20年以上前からあります。しかし、この国産材は主にスギ・ヒノキという針葉樹が中心になります。広葉樹を活用しようというのは比較的最近の取組です。
私も前職で学童机をスギ(もしくはヒノキ)で作るという話はありました。
一番大きな問題はコストなのですが、イメージとしては標準品の3倍かかると考えて良いでしょう。
この価格の問題で見積りまで頑張っても受注できないという事がほとんどでした。なかなか甘くはありません。

それではもし、ドラマでも言われていたように補助金が支給されてコストの壁がなくなれば順調にいくのでしょうか?
そうすると今度は品質の問題に直面します。
特にスギは木の中でも柔らかい性質で、これは強度面と傷のつきやすさに影響が出ます。
具体的に言うと、強度を担保するためには厚くしたり太くしたりする必要があります。また、傷のつきやすさをカバーするためには、圧縮したり固いウレタン塗装をかけたりする必要があります
ただしそのような打ち手を施したとしても、以下のような問題が発生する可能性があります。
 1.あまり厚く塗装をかけると木ではなくプラスチックのように見えてしまう。
 2.圧縮した材料が戻って膨らんでしまう。
 3.表面をいくら固くしても内部が柔らかいままのため強く押せばへこんでしまう。
 4.上記の施策をために余計に費用がかかってしまう。

モネの『固い広葉樹を使おう!』というのはそれに対してとても良い案のように思えます。
ただし、とは言っても木は木なので工業製品のようにはいかないのは確かです。
合板にしたり集成材にすれば更に安定感は増しますが、それでも木は木です。
どうしても傷ついたり反ったりするリスクはあります。
以下に対応策とリスクを簡単にまとめてみました。

A:リスクが低いB:リスク中程度C:リスクが高い
樹種※化粧板・広葉樹・針葉樹
加工方法・MDFやパーチクルボードに
 加工し、化粧板を貼る
・集成材に加工
・合板に加工
・突板に加工
・圧縮材とする
・一枚板
・幅接ぎ
塗装方法・PET樹脂でカバーする
・低圧メラミン加工
・ウレタン塗装
※下地を固くして、ウレタンを
 複数回塗る方法がある
・オイル仕上げ      
・ワックス

納品した人に話を聞くと、やはり何台かに1台は反ったりして交換を求められるそうです。
私たち木が好きな人間からすると、ちょっと傷や節など味わいがあった方が良いと思ったりするのですが・・・
クレームはエンドユーザーよりも間に入るディーラーや窓口の人間からの方が多いようなイメージはあります。
大会社になるとどうしても、A(もしくは頑張ってB)で対応することになります。リスクによるダメージが大きいからです。
せめて林野庁の方とか、県の林業の関係者はCでもどんどん買って頂きたいというのが希望ですね。
(木の変化を受け入れてもらえるならば価格もある程度抑えられるかも)

モネが納品後にクレームを受けないよう祈ります。