本日は色彩の話をさせていただきます。

私は学生時代に色彩の研究をしており、色彩検定１級という資格を所有しています。
色に関して気になることがあるので、ここで書かせて頂きます。

表題の「カーキ色」ですが、皆さんはどのような色を想像されますか？
ファッションの世界では濃い灰味の緑色をカーキと言うこともあるかと思います。（きちんとしたブランドでもそのように表示されていることがあります）

そもそも「カーキ」とは「土ぼこり」という意味であり、濃いめのベージュ色（黄土色）を指します。
軍服に使われていた色で土のある場所での迷彩色となります。
植物のある場所では下記のような迷彩色を使用する軍隊もあります。
この中で薄い茶色が本来のカーキ色ですね。

私が若かりし頃はカーキ色はこの薄い茶色だったのですが、いつの間にか迷彩色の中の濃い緑色の部分をカーキ色と勘違いして使われるようになったという話があります。

アパレルのお店で店員さんに濃い緑の方をカーキ色と言われると上記のうんちくを語ってしまいそうになります。
ただ、この緑色はイスの張地としても使われることがありますので、アンダイでお客さまが「カーキ」とおっしゃられたらお話は合わせさせて頂きます。

日本色彩研究所の色名事典を見る限りでは「オリーブ」と呼ぶのが適していると思います。