kitakamiと強度試験
家具を製作する場合、商品が破損して使用者がケガをしたりしないように予め強度試験にかけることがあります。
主にテーブルやイス、ソファ等が対象となりますが、経験上明らかに強度が足りていると考えられる場合省略することもあります。無垢材のテーブルに関しては構造が過剰なほど頑丈だったりするため、特にしない場合が多いのですが、イスの場合使用者が直接座るということもあり、危険性を考えて試験を必須にしています。
この試験はJIS規格でその方法が決まっています。
また、用途によってその基準は変わってくるのですが、一般の家庭で使うものと比較して不特定多数の人間が使うケースの方が厳しい基準となります。
ただし基準が厳しくなればなるほど、商品のコストが高くなったり形状の制限によって美しいデザインのものができなくなるという欠点もあるため、厳しければ良いとも言えません。
下記はイスの試験の事例です。
試験区分 | 用途 | JIS 7.1 座面の静的強度試験 ※負荷荷重×10回 | JIS 7.5 座面の耐久性試験 ※950N×サイクル |
区分1 | – | 12,500回 | |
区分2 | 家庭用 | 1,100N | 25,000回 |
区分3 | 家庭用・オフィス用・学校用 | 1,300N | 50,000回 |
区分4 | オフィス用・学校用・公共施設用 | 1,600N | 100,000回 |
区分5 | 公共施設用 | 2,000N | 200,000回 |
kitakamiシリーズのチェアは『区分4』の検査を受ける予定です。
オフィスや公共施設への納品を考えているからなのですが、『区分5』は費用が高すぎるため断念しました。
結果は検査完了後に報告いたします。(もちろん検査が通らないようであれば改良して再度挑戦します)
→無事試験に合格しました!!晴れて販売可能となります。
この記事を書いた人【インテリアプランナー:鹿野勝則】