既製別製
既製別製(別製品とも言う)は、既製品をベースに寸法や色/素材を変更したものです。
既製品と造作という話を別の回に説明していますが、既製別製は既製品と造作の間で既製品寄りというイメージになります。
既製別製のメリット
既製別製には様々なメリットがあります。
例えば以下のようなものです。
1.強度設定がしやすい。
・造作家具の場合作ったことがないものが多いのですが、既製別製の場合には既製品を製作した経験があるため強度の予測が立ちます。
・余計な補強を入れる必要がなくなるためスマートなものが作れます。
2.造作よりも複雑な形状が作れる。
・既製品の技術を使うため造作ではできないカーブや仕口を既製品と共有できます。
3.同じようなものは造作で製作するより安価となる。
・CADデータの共有や余計な補強が不要になり安く作れる可能性があります。
既製別製の注意点
造作は設計した販売店の自己責任になるケースがありますが、別製はメーカー側の責任になります。そのため注意しなければならないルールがあります。
1.デザイナーが関わっている場合、デザイン変更の認証を受ける必要がある。
・アンダイが扱っている商品にはメーカーが外部デザイナーに商品デザインを委託したものが多くあります。この場合、デザイナーが全体のバランスを考えて設計していますので、特に大きさや形状を変更する場合は、デザインを壊していないかデザイナーに確認することになっています。
・メーカーのインハウスデザインの場合はこの限りではありません。
2.窓口である販売店が別製の可否について経験上分かっている必要がある。
・単純にお客様の要望通りに進めるのではなく、その変更が構造的に問題ないか、デザイン的におかしくないかを理解した上で提案する必要があります。そのためには、ある程度自分でデザインした経験があることが必要になります。
・デザイナー小泉誠さんからはアンダイさんが窓口であればということで了承を頂いています。
既製別製の事例
さて、最近メーカーに問い合わせた事例についてご確認いただきましょう。
ベースとなる家具:kiroki WK24.TV board (W1650×D400×H460) ¥195,000(税抜)
上記の高さをH700にした別製を依頼しました。
アンダイが販売するという条件でお見積りを頂きました。
別製A:kiroki WK24.TV board(W1650×D400×H700) 別製価格 ¥243000(税抜)
別製B:kiroki WK24.TV board(W1650×D400×H700) 別製価格 ¥285000(税抜)
以上、ご参考になりましたでしょうか。
もし知りたいものがありましたら、遠慮なくお店でお聞きください。
この記事を書いた人【インテリアプランナー:鹿野勝則】